PCメガネの効果は?正しい選び方を紹介

店頭やインターネットなどで「PCメガネ」という種類のメガネを目にしたことはありますか?
「PC」とはパソコンのことで、仕事でもプライベートでも欠かせない存在であるパソコンやスマートフォンを利用する時に役立つメガネです。

今回は「PCメガネ」について、役割や仕組み、メリットについて解説いたします。

PCメガネは目を守るメガネ

「PCメガネ」とは、レンズ部分に特殊な加工を施すことで、パソコンやスマホのブルーライトをカットするメガネのことです。「PCグラス」「ブルーライトカットメガネ」と呼ばれることもあります。

ブルーライトとは、パソコンやスマホの画面が発している青白い光のこと。
青色の光は、可視光線の中では高周波の光でエネルギーが強く、見続けると目が疲れてしまいます。
PCメガネのレンズは、特殊な染色やコーティングを施すことでブルーライトの透過率を減らし、同時に明るさも軽減して、目の負担を減らす仕組みになっています。

ブルーライトは、単に「目が疲れる」「眩しい」というだけのものではありません。
目に浴び続けると、網膜の中心部にある黄斑部がダメージを受け、「加齢黄斑変性」という眼病の原因になる場合があります。
これは、ブルーライトが紫外線に近い高周波の光であるため。よく、「太陽を直接見てはいけない」と言われますが、ブルーライトはそれに近いダメージを網膜に与えてしまうのです。
また、ブルーライトを夜間に浴びると、体が「明るい=昼」と判断し、体内時計が狂ってしまいます。

とはいえ、仕事やコミュニケーションのためにPCやスマホは必需品という方も多いはず。
事実、30代のスマホ利用時間は、1日平均5時間以上と言われています。
ブルーライトは体にいいものではありませんが、上手に付き合っていく必要があるのです。

PCメガネにはどんな効果がある?

それでは、ブルーライトをカットするPCメガネを使用することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
主なメリットは次の3つです。

・夜にかけることで寝つきがよくなる
・目の疲れ・頭痛が減った
・目のチカチカ・シバシバ感を軽減が減った
・紫外線カットもできる

夜にかけると寝つきがよくなる

PCメガネは、特に夜間のパソコン・スマホ作業に使うのがおすすめ。
PCメガネを使用すると、目に届くブルーライトの量がカットされます。
そうすると、体が先に解説したような「明るい=昼」という認識をしなくなり、体内時計が整います。

実際の時刻と体内時計が一致することで、夜になると自然に眠くなり、寝つきが良くなるのです。
「夜、なかなか寝付けない」とお悩みの方は、ぜひPCメガネを取り入れてみてください。

目の疲れ・頭痛を軽減する

PCメガネをかけることによって液晶画面の眩しさが軽減できるので、長時間スマホやパソコンを使用しても、目の疲れを抑えられます。
目がしょぼしょぼしたり、目が痛んだりといった症状が楽になるかもしれません。

PCメガネの使用で目の負担が減ると、それに伴う肩こりや頭痛も抑えられます。特に、長時間パソコン作業を行う人やスマホをよく眺める人にとっては嬉しい効果です。

目のチカチカ・シバシバ感を軽減する

ブルーライトは光の中でも波長が短く、チカチカ・シバシバする感じが起こりがちです。
仕事などで一日中パソコンを見ている人の中には、夕方にはこのような不調に襲われるという方も珍しくはありません。

PCメガネで目に浴びる光を和らげることで、このような症状を防いだり軽減したりすることができます。

紫外線対策にもなる

目に紫外線が入ると、炎症や目の痛みなどが引き起こされ、最終的には白内障などの病気につながります。
PCメガネは紫外線もカットする効果があるので、そういったリスクも軽減することができます。

PCメガネの選び方

一言でPCメガネと言っても、レンズの種類やカット率によってラインナップは様々。
最後に、PCメガネをどう選ぶかをご紹介いたします。

PCメガネは大きく分けて2種類

ブルーライトから目を守るPCメガネには、「反射タイプ(コーティング式)」と「吸収タイプ(練り込み式)」の2種類があります。
まずは、両者の違いについて説明いたします。

反射タイプ(コーティング式)

反射タイプのPCメガネは、レンズに特殊なコーティングをすることでブルーライトをカットしています。
以前からあるUVカットメガネは、もっとも高周波の紫外線のみ反射する作りになっていました。
反射式ブルーライトカットレンズはさらにその反射を強めて、紫外線の次に高周波なブルーライトまでブロックしているイメージです。

反射式のレンズは透明で、一見普通の人からは普通のメガネに見えます。
そのため、普段使いがしやすいのが反射タイプのメリット。自然な見え方を優先させたい方、色付きレンズは避けたいという方向きのPCメガネです。

また、ブルーライトを反射させている時、他の人からはレンズがやや青く見えますが、かけている側から見ると視界に色がつくことはほとんどありません。

ただし、反射式タイプのPCメガネは照明などの光も反射してしまうため、レンズが鏡のように光ったり、メガネの端で光がちらついたりすることもあります。
吸収タイプに比べると、ブルーライトのカット率は低めというデメリットもあることを知っておきましょう。

吸収タイプ(練り込み式)

吸収タイプのPCメガネはレンズに薄茶色や青色などのカラーが入っており、ブルーライトを吸収することで目を守ります。
目に入る光の色を、物理的に変えてしまうことでブルーライトの負担を軽減するというイメージです。

吸収タイプは反射タイプよりカットできる光の周波の幅が広く、強力にブルーライトをカットします。
また、反射タイプのデメリットとなっている照明等の反射もありません。
そのため、事務やIT系の仕事の方など、パソコンに長時間向かっている方におすすめ。

見た目を気にしなくていい自宅などで使う場合にも吸収タイプのPCメガネが適しています。

ただし、レンズに色が付いているので、当然メガネをかけると視界にやや色がついて見えます。また、他の人から見ても、色付きのメガネをしていることは一目瞭然です。
ですから、PC作業時以外の普段使いや、仕事中でも接客時に使うのは厳しいかもしれません。

シーン別、ブルーライトのカット率の選び方

ブルーライトはどれほどカットできるのが理想的なのでしょうか。
一般的には、明るい部屋で作業が短時間なら25%、明るい場所で長時間の作業の場合には40%、暗い場所で作業をする場合は60%カットできるのが理想だとされています。PCメガネを選ぶ時には、これらの数値を参考に選ぶのが好ましいでしょう。

先の項目で、ブルーライトは目に悪影響とお伝えしましたが、むやみやたらにブルーライトをカットするのは必ずしも良いことではありません。
ブルーライトをカットしすぎると、逆に体内時計が乱れる原因にもなります。

また、明るい部屋でカット率の高いPCメガネを長時間使い続けると、目が疲れやすいです。
「とにかくカット率が高いものを」と求めるのではなく、使用時間やシーンに合わせたPCメガネを購入しましょう。

カット率の規格もチェック

ブルーライトカット率の基準は、規格によっても異なります。
例えば、平成25年に神奈川県が行った調査(※)では「日本工業規格(JIS規格)」と「旧・英国規格(BS規格)」のカット率には大きな差があり、JIS規格ではカット率19.0%でも、BS規格では37.7%となっていた製品もありました。
PCメガネを購入する際は、カット率がどの規格に基づいた数値なのかも確認する必要があります。

※参考:神奈川県「ブルーライトカット眼鏡の透過率テスト」

安すぎる商品には注意が必要?

ただし、「ブルーライトを○%カットする」と標榜していても、中には実際以上の数値を表示しているものもあるようです。同調査では、表示値と実測値の差が30%以上にのぼるメガネも見つかりました。

例えば、もっとも差異が大きかった銘柄のPCメガネは、「最大50%のブルーライトをカット(JIS規格)」と謳っていながら、実際のJIS規格での測定値は13.3%。JIS規格より数値が高く出るBS規格でも、34.6%のカット率しかないという結果でした。

このように大きな差異が出たPCメガネは、ほとんどが2,000円以下の安価な商品です。
値段が安すぎるものの中には粗悪品が紛れている可能性もあるので、購入にあたっては注意が必要です。

カット率の規格もチェック

また、ブルーライトカット率の基準は規格によっても異なります。

例えば、同調査では「日本工業規格(JIS規格)」と「旧・英国規格(BS規格)」のカット率には大きな差があり、JIS規格ではカット率19.0%でも、BS規格では37.7%となっていた製品もありました。

PCメガネを購入する際は、カット率がどの規格に基づいた数値なのかも確認する必要があります。

PCメガネが気になったら、まずはお店に相談

PCメガネはブルーライトをカットすることが目的なので、普段メガネを使用していない人にとっても身近なメガネと言えます。
デザインや色柄も豊富なので、視力矯正のメガネでは選ばないようなデザインのものを購入するのもいいですね。

パソコンやスマホは、現代社会では欠かせません。ブルーライトやPCメガネについて正しく理解した上で、自分に合ったPCメガネを選び、快適なパソコン・スマホライフを送っていただけますと幸いです。

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