ゴルフをする人は、プレー中にサングラスをかける方が多いかと思います。長時間屋外でプレーするスポーツなので、紫外線から目を保護することは大切ですよね。
しかし、ゴルフ中にサングラスをかける理由は、それだけではありません。実は、サングラスはスコアにも影響を与えることがあるのです。
今回は、メガネの田中のスタッフが持つ専門知識を生かして、ゴルフにぴったりのサングラスの選び方をご説明いたします。
ゴルフにサングラスが必要な理由
まず、そもそもなぜゴルフをする時にサングラスが必要なのかを考えていきましょう。
紫外線から目を守る
第一の理由は、もちろん紫外線から目を保護することです。
紫外線が入ると目はダメージを受け、そのダメージが蓄積されると細胞が破壊されて、いろいろな病気を引き起こすことがあります。
紫外線のほとんどは角膜で吸収されますが、目の中の水晶体や網膜にまで紫外線が達すると、大きなダメージを与えてしまいます。
例えば、海水浴やスキーに行くと、強い紫外線の影響で角膜が炎症を起こしてしまう角膜炎(雪目)など。高齢者が多く発症する白内障も、紫外線のダメージによって進行が早くなります。
こういった紫外線による目のダメージを避けるために、長時間野外でプレーするゴルフ中は、サングラスを着用しましょう。
まぶしさをカットする
サングラスには、まぶしさをカットする役割もあります。
たとえば、太陽に向かってドライバーショットを打った場合、サングラスがないと逆光でボールを見失うことが多いものです。
しかし、まぶしさをカットするサングラスをかけていれば、ボールの行方を確実に追うことができます。
ボールが見やすくなる
サングラスのレンズには、モノの輪郭をはっきり見せる効果も。
特に曇り空の日だと、白っぽい空とボールの空が同化して、裸眼ではあまり遠くまでボールを追えません。ボールが見やすいゴルフ用サングラスを選ぶことで、プレーがもっと快適になるはずです。
ボールが見やすいレンズの色については、後の項目でご紹介します。
芝生や地形の凸凹が見やすくなる
サングラスをかけていると、芝生や地形の凸凹が見えやすくなっていることに気づくことがあるかもしれません。
ゴルフ用サングラスは、地面からの照り返しの光をカットしつつ、芝生の陰影をくっきり見せてくれます。
地形の見え方が違うとスコアにも影響しますから、サングラスの選び方はとても重要ですよ。
ほこりや花粉をシャットアウト
最後に挙げるのは、目を異物から守る役割です。
ゴルフは屋外でプレーするスポーツなので、目はほこりや花粉に長時間さらされます。
アレルギー体質の方には、目元にぴったりフィットするゴルフ用サングラスは必需品と言えるでしょう。
また、特にアレルギーがない方でも、目にゴミが入ると不快でプレーしにくいですし、目に入ったものが眼球やまぶたを傷つけて眼病に発展しまうことも。
安全のためにも、ゴルフのプレー中は必ずサングラスをかけましょう。
ゴルフ用サングラスの選び方
それでは、ゴルフ用サングラスには、どんな機能が盛り込まれているのでしょうか。
特にレンズに焦点を当てながら、ゴルフ用サングラスの選び方をご説明いたします。
可視光線透過率と紫外線透過率をチェック
ゴルフ用サングラス選びの基準となるのが、「紫外線透過率」と「可視光線透過率」という2要素です。
「紫外線透過率」とは、レンズがどれほどの紫外線を通すか、あるいはどれぐらいの紫外線をカットできるかを表す数値。
「可視光線透過率」は、サングラスをかけたときの視界の暗さを表しています。
ゴルフ用サングラスは、紫外線透過率と可視光線透過率のバランスを考えて選びましょう。
紫外線透過率
紫外線透過率は、目を保護するために大切な要素です。
「紫外線透過率◯%以下」という書かれ方をすることが多く、この数字が小さいほど紫外線を通しにくいレンズです。
最近のサングラスは「紫外線透過率1.0%以下」のものが多いですが、購入する際にはあらためて確認すると良いでしょう。
可視光線透過率
可視光線透過率は、目に見える光の透過率を示します。
数値が小さいほど光を通しにくく、レンズの色は濃くなり、視界も暗くなります。逆に、数値が大きくなればレンズの色は薄くなり、視界は明るくなります。
可視光線透過率が100%になれば、レンズは透明になります。
日差しが強い時は視界が暗い方がいいという場合は、「可視光線透過率」の数値が低いものを選びましょう。
ただし、視界が暗いと瞳孔は大きく開きます。瞳孔が開いた状態で「紫外線透過率」が高いレンズを使用すると、網膜に紫外線が到達しやすくなり危険です。
プレーしやすいレンズの色か
ゴルフ用には、とにかくボールが見えやすいサングラスを選ぶことが必要です。
そのためにはレンズの色にもこだわりましょう。
ボールが見えやすいレンズ色としておすすめなのは、ブラウン系と薄いグリーン系です。
ブラウン系のレンズは、裸眼で見るよりも明暗のコントラストがはっきりするのが特徴です。
遠くのターゲットも細かくはっきりと見えるので、ゴルフにはぴったり。照り返しを防いで、地形の傾斜や芝目も読みやすくなるので、パッティングにも最適なカラーです。
グリーン系のレンズは、モノの輪郭をはっきり見せる効果があります。
曇り空の日などボールが追いにくい時は、グリーン系のレンズがおすすめ。ただし、ダークグリーンのレンズは芝目やボールが見づらくなるので、視界が明るい薄いグリーンのレンズがおすすめです。
レンズに求める機能は何か
レンズには、特殊なコーティングや染色でプラスアルファの機能が足してあるものもあります。
ゴルフに必要な機能を備えたレンズは、以下の3種類。
・偏光レンズ
・調光レンズ
・UVカットレンズ
偏光レンズ
偏光レンズは、太陽の光だけではなく、芝の反射光や水などのギラギラした乱反射も防げるレンズです。
芝の照り返しがなくなると、視界がスッキリして芝目も読みやすくなります。
プレー中、快適な視界を手に入れたい場合には偏光レンズのサングラスがおすすめです。
偏光レンズについて詳しく知りたい方は、「偏光レンズとは?使うシーンや購入時の注意点を解説!」もぜひご覧ください。
調光レンズ
調光レンズは、紫外線の量によってレンズの色が変わるレンズです。
昼間や晴れの日など、強い光を感じ取ると、自然に色が濃くなって可視光線透過率が低くなります。
逆に、曇りや夕方になると、色が薄くなって明るい視界を保てます。
調光レンズはこういった天気の変わりやすい日のプレーに最適。
プレー中だけではなく、行き帰りや休憩中など、屋外・屋内問わずに使用できるのもポイントです。
なお、「調光レンズとは?偏光レンズやサングラスとの違いや色選びを解説」で調光レンズについてご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
UVカットレンズ
UVカットレンズは、紫外線から目を守るために必須の機能です。
ほとんどのサングラスに備わっているものですが、UVカット機能がないとサングラスをかける意味がないので、購入前にしっかり確認しましょう。
先にお伝えしたように、「紫外線透過率1.0%以下」のレンズがおすすめです。
自分に合った軽さ・フィット感か
長時間かけているものだけに、サングラスの重さも大切です。
スポーツサングラスはかなり軽く作られており20グラム前後のものが多いですが、軽ければ軽いほど良いわけではありません。
また、思い切りスイングできるように、顔にフィットしたずれないサングラスを選ぶことも大切です。
スポーツサングラスは顔の形に添ったものが多いですし、さらにフィッティング部品をプラスして、ずれを防ぐこともできます。
こればかりは個人の顔型によるので、たくさん試着して、自分にぴったりくるものを選びましょう。
わずかな違いでも、何時間もかけていると疲れが違ってきます。
視界をさえぎらないフレームか
ゴルフ用のサングラスは、視線の動きを考えることも必要です。
プレー中は足元から遠くまで大きく視線を動かすので、できるだけフレームが視界をさえぎらないものを選ぶのがおすすめです。フレームの面積が少ないハーフリムタイプのサングラスも向いています。
好みのデザインで選ぶのもおすすめ!
ゴルフ用サングラスは、大きく分けて「スポーツタイプ」と「普段使いしやすいタイプ」の2種類があります。
スポーツタイプのサングラスは、その名の通りスポーツ専用のデザインです。
ボールへの視線を遮らないよう、下側や横側のフレームがありません。
普段使いは難しいデザインですが、プレーの快適さにこだわりたい方や、ゴルフをする機会が多い方におすすめです。
普段使いしやすいタイプは、ウェリントン型やティアドロップ型など、普通のサングラスと同じ形状で、レンズがゴルフ仕様になっているもの。
こちらは、用途をゴルフに限らず、普段のお出かけやレジャーに使いやすいのがポイントです。
ゴルフに行く頻度が低い方や、プレー中もファッションにこだわりたい方におすすめです。
ゴルフ用サングラスの正しい使い方
最後に、ゴルフ用サングラスの正しい使い方を解説します。
安全に正しく使い、適切にお手入れをしてゴルフ用サングラスを長持ちさせましょう。
使用はプレー中のみがおすすめ
ゴルフを含め、スポーツ用のサングラスにはスポーツに特化した機能が搭載されています。
そのため、例えば車の運転には向かないものもあるので、安全面を考えると運転中は普段のメガネにかけ替えることをおすすめいたします。
また、一般的には、クラブハウスなどではサングラスを外すのがマナーとされています。
お手入れの方法
ゴルフ用サングラスのケアは、基本的には通常のメガネのケアと同じです。
メガネクリーナーでの洗浄がおすすめですが、中性洗剤でも代用は可能です。
洗面器いっぱいに水を張って中性洗剤を1~2滴垂らし、その中でやさしくレンズを洗います。水道水で洗い流したら水気を切り、できればメガネ用クロス、なければ柔らかい布で拭きます。
レンズが乾いた状態で拭くと、表面についたごみやほこりなどでレンズにキズが付く可能性があります。
また、レンズやフレームの素材にもよりますが、熱いお湯で洗うのは歪みの原因にもなるためNGです。
まとめ
ゴルフをされる方向けに、ゴルフに適したサングラスをご紹介いたしました。
自分にぴったりのサングラスをかけていると、ゴルフがもっと楽しくなりますよ。
ご紹介した情報を参考に、自分にあったサングラスを見つけていただければと思います。
メガネの田中では、丁寧なカウンセリングからお客さまおひとりおひとりに最適なメガネ選びをサポートしています。詳しくは「メガネの田中独自のメガネ選び」をご覧ください。